ぶどう膜炎
ぶどう膜は眼球の中間層にあたる血管に富んだ組織(虹彩・毛様体・脈絡膜)の総称です。このカテゴリでは、感染症・自己免疫疾患・全身性炎症疾患など、さまざまな原因によってぶどう膜に炎症が生じる疾患を扱います。
全102件の疾患
よく参照される疾患
- HLA-B27関連急性前部ぶどう膜炎
- 炎症性腸疾患関連ぶどう膜炎(Inflammatory Bowel Disease Associated Uveitis)
- 川崎病
- 乾癬に伴うぶどう膜炎(Psoriasis Associated Uveitis)
- 交感性眼炎
- 再発性多発軟骨炎に伴う眼病変(Relapsing Polychondritis Ocular Manifestations)
- サルコイドーシス(眼サルコイドーシス)
- 多発血管炎性肉芽腫症(Granulomatosis with Polyangiitis)
- TINU症候群(尿細管間質性腎炎・ぶどう膜炎症候群)
- Vogt-小柳-原田病(フォークト-小柳-原田病)
- フックス虹彩異色性虹彩毛様体炎
- ヘールフォルト・ワルデンストレーム症候群
- 免疫チェックポイント阻害薬によるぶどう膜炎(Immune Checkpoint Inhibitor Uveitis)
- 若年性特発性関節炎に伴うぶどう膜炎
- 全身性エリテマトーデス(SLE)の眼症状
- ブラウ症候群
- ベーチェット病(Behçet病)
- ポスナー・シュロスマン症候群(青底翳様発作)
あ行
10件非感染性ぶどう膜炎に対する生物学的製剤アダリムマブ(ヒュミラ)の作用機序・適応・投与法・副作用・治療エビデンスを解説する。
インフリキシマブはマウス/ヒトキメラ型抗TNF-αモノクローナル抗体であり、ぶどう膜炎(特にベーチェット病・JIA関連)をはじめとする難治性非感染性眼炎症に対するステロイドスペアリング治療薬として重要な役割を担う。
HIV感染症に伴う多様な眼合併症の総合解説。CD4陽性Tリンパ球数に応じて出現するHIV網膜症、サイトメガロウイルス網膜炎、日和見感染症、悪性腫瘍、免疫回復ぶどう膜炎(IRU)の病態・診断・治療を網羅する。
HLA-B27陽性者に好発する急性・再発性の非肉芽腫性前部ぶどう膜炎。強直性脊椎炎などの脊椎関節症と高頻度に合併し、急性の眼痛・羞明・充血を呈する。ぶどう膜炎診療ガイドラインに基づく診断・治療・生物学的製剤の適応を解説。
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)のキャリアに生じる肉芽腫性または非肉芽腫性ぶどう膜炎。九州・沖縄・南四国に多く、特徴的なベール状の硝子体混濁と網膜血管炎を呈する。ステロイドによく反応するが約60%で再発する。
ヘルペスウイルス(HSV・VZV・CMV)による急速進行性の壊死性網膜炎。免疫正常者では急性網膜壊死(ARN)、免疫不全者では進行性外層網膜壊死(PORN)として発症する眼科的緊急疾患。
クローン病・潰瘍性大腸炎に合併するぶどう膜炎・強膜炎・脈絡網膜症などの眼病変を解説する。HLA-B27 関連の急性前部ぶどう膜炎が中心で、TNF-α阻害薬により腸管と眼の炎症を同時に制御しうる。
炎症性脈絡膜新生血管(I-CNV)は、脈絡網膜炎・後部ぶどう膜炎の重篤な合併症であり、加齢黄斑変性・病的近視に次ぐCNVの第3の原因である。基礎炎症の制御と抗VEGF硝子体内注射を組み合わせた治療戦略、OCTA・ICGAによるマルチモーダル画像診断、ピッチフォークサインなどの特徴的所見を解説する。
エボラウイルス病(EVD)生存者に生じる眼科合併症。ぶどう膜炎をはじめとした多彩な眼症状が回復期に出現し、長期的な視力障害につながる。
回旋線虫(Onchocerca volvulus)によるフィラリア感染症。ブユを媒介とし、角膜炎・ぶどう膜炎・脈絡網膜炎を引き起こし、失明に至ることがある。感染症による失明原因として世界第2位。
か行
24件主に小児に発症する中型血管の血管炎であり、先進国における小児後天性心疾患の最も一般的な原因。眼症状(結膜炎・前部ぶどう膜炎)を高頻度に合併するが、多くは自己限定性である。
視細胞の内節筋様体(inner segment myoid)レベルでの分離と網膜内液貯留を特徴するOCT所見。多くのぶどう膜炎・網膜疾患で認められ、2018年に初めて独立した概念として報告された。
ウイルス・細菌・真菌・寄生虫を病原体とするぶどう膜炎の総論。分類・診断戦略・眼内液PCRの適応・ステロイド単独禁忌の原則を解説する総合ハブ記事。
乾癬(psoriasis)および乾癬性関節炎に合併するぶどう膜炎の臨床像・診断・治療を解説する。前部ぶどう膜炎が主体で、IL-17 阻害薬使用時は新規発症・増悪リスクに注意が必要である。
家族性地中海熱(FMF)に伴う眼合併症の解説。上強膜炎・ぶどう膜炎・網膜血管炎・アミロイド関連眼疾患など、FMFで報告される多彩な眼症状とその管理について概説する。
両眼の後極部に網膜色素上皮レベルの円板状白斑が多発する急性炎症性疾患。20〜30歳代の若年者に好発し、自然軽快傾向が強いが中枢神経血管炎合併に注意する。
原因不明の急性網膜外層障害。眼底所見に乏しい一方で光視症・視野欠損を急性発症する。若年近視女性に好発し、OCTのellipsoid zone消失と多局所ERG振幅低下が診断の鍵となる。
ヘルペスウイルス(HSV・VZV)による急速進行性の壊死性ヘルペス性網膜炎。1971年に浦山らが「桐沢型ぶどう膜炎」として本邦で初めて報告した眼科的緊急疾患で、ASAP原則(抗ウイルス療法・抗炎症療法・抗血栓療法・網膜剥離予防)による早期治療が必須。
急性前部ぶどう膜炎(AAU)はぶどう膜炎の中で最も多い病型であり、急性の眼痛・充血・羞明を特徴とする。HLA-B27との関連が強く、ステロイド点眼と散瞳薬による局所治療が基本である。
淡水に生息する吸虫(trematode)のセルカリアが眼内に侵入し、さまざまな部位に肉芽腫を形成するぶどう膜炎。発展途上国の小児・青少年に多く、毛様体肉芽腫は重篤な視力障害の原因となる。
Cryptococcus neoformansによる感染性脈絡膜炎。AIDS等の免疫不全患者に好発し、髄膜炎の初期眼症状として現れることがある。診断・治療を解説。
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の眼内感染または免疫反応により生じるぶどう膜炎。多彩な臨床像を呈し、診断・治療ともに難渋する。
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の眼内感染または免疫反応により生じるぶどう膜炎。閉塞性網膜静脈炎・脈絡膜粟粒結核・結核腫の3大病変を呈し、多剤併用抗結核薬療法が標準。
片眼の穿孔性外傷や内眼手術をきっかけに両眼性の肉芽腫性ぶどう膜炎を生じる稀な自己免疫疾患。迅速なステロイド全身投与と免疫抑制薬の併用が治療の柱となる。
虹彩癒着は眼内炎症により虹彩が隣接構造物に癒着する病態であり、虹彩後癒着と周辺虹彩前癒着に大別される。ぶどう膜炎の重要な合併症であり、続発緑内障や視力障害の原因となる。
光干渉断層計(OCT)で観察される高反射輝点(HRF)は、ぶどう膜炎・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症など多様な眼疾患で認められる炎症・変性のバイオマーカーである。
コクシジオイデス症(渓谷熱)は二形性真菌Coccidioidesによる全身性真菌感染症であり、眼症状を呈することは稀だが播種時には重篤な眼内炎症を引き起こす。米国南西部に流行地があり、眼外症状の評価と抗真菌療法が治療の中心となる。
鈍的眼外傷により虹彩・毛様体に炎症が生じる前部ぶどう膜炎。眼痛・羞明・視力低下を主症状とし、散瞳薬とステロイド点眼で治療する。通常1〜2週間で軽快する。
眼科のステロイド局所療法は点眼・結膜下・テノン嚢下・前房内・硝子体内の5経路がある。ぶどう膜炎・術後炎症で第一選択となるが、ステロイド緑内障・白内障の合併に注意し、感染性炎症への投与は避ける必要がある。投与経路別の薬剤・用量・適応・副作用を体系的に解説する。
犬回虫(Toxocara canis)や猫回虫(Toxocara cati)の幼虫が眼内に侵入して発症する寄生虫性ぶどう膜炎。主に小児に好発し、片眼性の視力低下と網膜肉芽腫を特徴とする。
眼内悪性リンパ腫(PIOL)は硝子体・網膜に病巣を形成する原発眼内リンパ腫であり、ほぼすべてがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。ステロイド治療抵抗性のぶどう膜炎で疑い、IL-10/IL-6比測定と硝子体生検により診断する。硝子体内メトトレキサート注射と眼局所放射線が標準治療となる。
結膜基底膜に対する自己抗体により慢性結膜炎と進行性の瘢痕化を引き起こす自己免疫疾患。未治療では瞼球癒着・角膜混濁から失明に至る。
レプトスピラ症はスピロヘータの一種であるグラム陰性菌による人獣共通感染症であり、前房蓄膿を伴う非肉芽腫性ぶどう膜炎や汎ぶどう膜炎など多彩な眼所見を呈する。
五口虫綱の幼虫が眼内に寄生して起こる稀な人獣共通感染症。アフリカや東南アジアの流行地域でヘビ肉などの摂取を介して感染し、前房・硝子体・網膜下に幼虫が侵入して重篤な視力障害を引き起こす。
さ行
18件サイトメガロウイルス(CMV)による網膜全層の壊死性網膜炎。AIDS・臓器移植後・免疫抑制療法使用者など免疫不全者に発症する日和見感染で、ガンシクロビルを中心とした抗CMV療法と網膜剥離予防が治療の柱となる。
免疫正常者に発症するサイトメガロウイルス(CMV)前部ぶどう膜炎と角膜内皮炎の診断と治療。高眼圧・コイン状KP・線状KP・角膜内皮細胞減少を特徴とし、ガンシクロビルゲル点眼とバルガンシクロビル内服が治療の中心。
軟骨組織に反復性炎症を呈する自己免疫疾患の眼病変。強膜炎・上強膜炎・前部ぶどう膜炎・周辺角膜潰瘍が主体で、Behçet 病との鑑別が重要となる。
サルコイドーシスは全身性の肉芽腫性疾患であり、ぶどう膜炎の原因疾患として第1位を占める。非乾酪性肉芽腫が眼内に形成され、前部・中間部・後部・汎ぶどう膜炎を呈する。診断・治療・合併症管理を包括的に解説する。
2021年にSUNワーキンググループが発表した、最も一般的な25種類のぶどう膜炎に対する体系的な分類基準。機械学習を用いて開発・検証され、研究における患者集団の均一化を目的とする。
非感染性ぶどう膜炎に対するカルシニューリン阻害薬シクロスポリンの眼科領域での使用法・有効性・副作用・薬物相互作用を解説する。
APMPPE・MEWDS・PIC・MFC・Birdshot・蛇行状脈絡膜炎・AZOORなど7疾患を年齢・性別・画像所見で体系的に比較する比較ハブ記事。鑑別フローと治療総論を収録。
各種真菌が眼内に移行して起こる眼内炎。内因性(血行性転移)が大半を占め、IVH患者やカンジダ血症が主要リスク。フルコナゾール・ボリコナゾール等抗真菌薬の全身投与と硝子体手術が標準。
高度免疫不全者(AIDS、臓器移植後、悪性リンパ腫など)に発症する水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)による壊死性ヘルペス性網膜症。網膜外層から急速に広がる白色病変と前部炎症の乏しさが特徴で、ガンシクロビルとホスカルネットの2剤併用療法が必要となる極めて予後不良の疾患。
スウィート症候群は発熱・好中球増多・有痛性紅斑を三徴とする自己炎症性疾患で、眼症状として結膜炎・ぶどう膜炎・網膜血管炎など多彩な炎症を呈する。全身性ステロイドが第一選択である。
関節リウマチなどの自己免疫疾患に伴い、充血や疼痛を欠く静穏な眼に強膜の壊死・菲薄化が進行する稀で重篤な眼疾患。炎症を伴わない壊死性強膜炎に分類される。
若年性特発性関節炎(JIA)に合併する慢性ぶどう膜炎。小児ぶどう膜炎の最大47%を占め、しばしば無症状に進行して視力障害を引き起こす難治性眼疾患。
CAPN5遺伝子変異による稀な常染色体優性遺伝性眼炎症疾患。進行性のぶどう膜炎・網膜変性・新生血管形成・牽引性網膜剥離を特徴とし、最終的に失明をきたす難治性疾患。
分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬など全身化学療法に伴う眼の副作用を薬剤クラス別に解説。ぶどう膜炎、漿液性網膜症、角膜障害など多彩な眼毒性の機序と管理を網羅する。
全身性エリテマトーデス(SLE)は多臓器に慢性炎症を起こす自己免疫疾患で、患者の約30〜50%に眼症状を合併する。乾性角結膜炎やループス網膜症など多彩な眼病変を呈し、重症例では視力障害に至る。
眼球のすべての構造と眼窩周囲組織にまで炎症が波及する重篤な化膿性感染症。眼内炎が進行した最重症型であり、迅速な治療がなければ失明や眼球喪失に至る。
眼の前房に免疫特権を付与する能動的な免疫抑制(免疫寛容)現象。前房内に侵入した抗原に対して抗体産生は保たれるが、遅延型過敏反応などの細胞性免疫が抗原特異的に抑制される。角膜移植の拒絶率が他臓器移植(約100%)と比べて約20%にとどまる主要な理由とされる。
ぶどう膜炎の診断目的で前房水(房水)を採取する侵襲的手技。PCRによるウイルスDNA検出(HSV・VZV・CMV・トキソプラズマ)やサイトカイン解析(IL-10/IL-6比による眼内リンパ腫鑑別)に用いられる。硝子体採取より合併症リスクが低く、外来で施行可能。
た行
15件水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化による前部または後部ぶどう膜炎。眼帯状疱疹(HZO)症例の40〜60%に発症し、高眼圧・慢性化・扇状虹彩萎縮を特徴とする。
網膜色素上皮および脈絡膜毛細血管レベルに複数の炎症性病変を呈する慢性両眼性疾患。前眼部・硝子体炎症を伴う点で点状内層脈絡膜症と区別される。
タトゥー施術後にタトゥー部位の肉芽腫性炎症とともに発症するぶどう膜炎。サルコイドーシスとの関連やタトゥーインクに対する遅延型過敏反応が病因として推測されている稀な疾患。
多発血管炎性肉芽腫症(GPA)は、小〜中血管の壊死性肉芽腫性血管炎を特徴とするANCA関連血管炎である。眼窩・強膜・角膜など眼のほぼ全組織を侵し、上気道・肺・腎臓にも病変を来す。
近視の若年女性に好発する片眼性の急性炎症性疾患。外網膜・ellipsoid zone の一過性障害により灰白色斑が出現し、数週で自然軽快する。
単純ヘルペスウイルス(HSV)の眼内再活性化による前部ぶどう膜炎。片眼性の高眼圧を伴う前部ぶどう膜炎の代表的原因で、ぶどう膜炎全体の5〜10%を占める。
チクングニアウイルス(CHIKV)感染による眼合併症(ぶどう膜炎・角膜炎・視神経障害など)の症状・診断・治療を眼科専門家が解説。
中間部ぶどう膜炎は硝子体および周辺部網膜を主座とする慢性再発性の眼内炎症であり、スノーボール・スノーバンクを特徴とする毛様体扁平部炎を含む疾患群。若年者に多く、黄斑浮腫が主な視力低下原因となる。
若年近視女性に好発する特発性の炎症性脈絡膜疾患。後極部に小さな黄白色病変を生じ、脈絡膜新生血管(CNV)を高率に合併する。
難治性の非感染性ぶどう膜炎に対する生物学的製剤であるTNF阻害薬(インフリキシマブ・アダリムマブ・エタネルセプト)の作用機序・適応・投与法・副作用・モニタリングを解説する。
トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)が眼内に感染して起こる網脈絡膜炎。感染性ぶどう膜炎の最も一般的な原因であり、先天感染の再発と後天感染の両方で発症する。
特発性多巣性脈絡膜炎(IMFC)は、網膜・脈絡膜に複数の炎症性病変を呈する両眼性の自己免疫性疾患で、若年近視女性に多く、脈絡膜新生血管が重篤な合併症となる。
IL-6受容体阻害薬トシリズマブは、TNF-α阻害薬に抵抗する難治性の非感染性ぶどう膜炎やぶどう膜炎性嚢胞様黄斑浮腫に対して有効性が報告されている生物学的製剤。若年性特発性関節炎関連ぶどう膜炎では第II相試験で一部に反応が報告されている。
網膜色素上皮・脈絡膜毛細血管板・脈絡膜を侵す原因不明の慢性進行性後部ぶどう膜炎。乳頭周囲から蛇行状に進展する萎縮性病変を特徴とし、中心窩に及ぶと不可逆的な視力低下をきたす。
デングウイルス感染に伴う眼合併症の診断と治療。結膜下出血、デング黄斑症、漿液性網膜剥離、前部ぶどう膜炎から汎ぶどう膜炎まで幅広い眼所見を解説。
な行
3件敗血症・肝膿瘍などから血行性に眼内に細菌が播種する重症感染症。Klebsiella pneumoniae が主要起炎菌で進行が速く、早期の抗菌薬三経路投与と硝子体手術が予後を左右する。
急性尿細管間質性腎炎と両眼性前部ぶどう膜炎を特徴とする稀な全身性炎症疾患。10代女性に好発し、免疫介在性の機序が想定される。腎予後は概ね良好だが、ぶどう膜炎は慢性化・再発しやすい。
猫ひっかき病(Bartonella henselae感染症)による眼合併症(神経網膜炎・Parinaud症候群など)の症状・診断・治療を眼科専門家が解説。
は行
21件白内障手術後にステロイド点眼の漸減・中止に伴い前房炎症が再燃する病態。術後の適切な抗炎症管理と服薬遵守が予防・治療の鍵となる。
らい菌(Mycobacterium leprae)による慢性肉芽腫性感染症。眼は高率に侵され、慢性虹彩毛様体炎・虹彩真珠・角膜病変・兎眼などが視力障害の主要な原因となる。
眼のぶどう膜全体(虹彩・毛様体・脈絡膜)に炎症が及ぶ重篤なぶどう膜炎。サルコイドーシス、ベーチェット病、Vogt-小柳-原田病、梅毒、感染症など多彩な原因で発症し、適切な治療を行わなければ重篤な視力障害に至る。
白血病の眼内浸潤は網膜・前眼部・視神経・眼窩のあらゆる部位に発生し、全白血病患者の約70%で網膜病変が認められる。Roth斑・偽前房蓄膿・視神経浸潤・GVHD関連眼合併症を解説し、放射線療法・leukapheresis・全身化学療法の治療選択を整理する。
悪性腫瘍を伴わずに抗網膜抗体が視細胞を破壊する稀な自己免疫性網膜疾患。両眼性の進行性視力低下・夜盲・光視症を特徴とし、除外診断と免疫抑制療法が中心となる。
風疹ウイルス感染に関連するぶどう膜炎。成人風疹の経過中に生じる後天性ぶどう膜炎、先天風疹症候群の眼合併症(白内障・salt-and-pepper網膜症)、およびFuchs虹彩異色性毛様体炎との関連について解説する。
Vogt-小柳-原田病(VKH病)の概念・症状・病期分類・診断基準・治療について解説。メラノサイトに対する自己免疫疾患であり、ステロイドパルス療法と免疫抑制薬併用が標準治療。FAST試験によるMTX・MMFのステロイド節減効果を含む最新エビデンスを記載する。
フックス異色性虹彩毛様体炎(FHI)は虹彩異色・慢性虹彩毛様体炎・白内障を3主徴とする片眼性ぶどう膜炎。星状KP・虹彩萎縮・Amsler徴候が特徴的で、ステロイドは無効のため原則として経過観察とする。風疹ウイルスとの関連が示唆される。
サルコイドーシスの稀な亜型で、前部ぶどう膜炎・耳下腺腫脹・顔面神経麻痺・発熱を4主徴とする。ぶどう膜耳下腺熱とも呼ばれ、サルコイドーシス患者の4〜6%に発症する。
散弾銃の弾痕のような眼底病変を両眼後極部から赤道部に呈する慢性両側性後部ぶどう膜炎。HLA-A29 との強い関連が白人で報告され、ミコフェノール酸モフェチル・アダリムマブを中心とした長期免疫調節療法が必要。
梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)による眼内炎症。「偉大なる模倣者」として多彩な眼所見を呈し、近年再興感染症として増加。HIV共感染例では重症化する。神経梅毒に準じた高用量ペニシリン療法が標準。
骨粗鬆症・骨転移治療薬であるビスホスホネート製剤によって生じる眼炎症。急性前部ぶどう膜炎・強膜炎・眼窩炎症が主体で、ゾレドロン酸静注後1週間以内に好発する。
NOD2遺伝子の機能獲得変異による稀な単一遺伝子性自己炎症性疾患。肉芽腫性皮膚炎・関節炎・ぶどう膜炎の三徴を特徴とし、小児期に発症する。
ぶどう膜炎に類似した眼内炎症を呈するが、免疫介在性や感染性ではない疾患群の総称。腫瘍性と非腫瘍性に大別され、眼内リンパ腫が最多である。早期の鑑別診断が視機能と生命予後を左右する。
ぶどう膜炎に続発する黄斑部の浮腫であり、視力障害の主要原因となる。ステロイド投与が治療の中心であるが、近年は上脈絡膜腔注射やデキサメタゾンインプラントなどの新規治療が登場している。
ぶどう膜炎に対する治療法を網羅的に解説。散瞳薬・コルチコステロイド(点眼・局所注射・全身投与)・免疫調節療法(代謝拮抗薬・生物学的製剤)・外科的介入の各治療戦略と、主要臨床試験のエビデンスを整理する。
ぶどう膜炎の管理に使用される点眼薬を網羅的に解説。ステロイド・散瞳薬・眼圧降下薬の選択と注意点を示す。
眼内レンズ(IOL)が眼内組織を機械的に擦過することで生じる、ぶどう膜炎・緑内障・前房出血の三徴を特徴とする白内障術後合併症。早期診断と外科的介入が視機能温存の鍵となる。
脈絡膜・毛様体・網膜の特発性滲出性剥離を生じる稀な疾患。強膜異常による眼内液の排出障害が主因と考えられ、強膜開窓術やステロイド治療が行われる。
ベーチェット病(Behçet病)の概念・疫学・症状・診断基準・治療(コルヒチン・シクロスポリン・インフリキシマブ・アダリムマブ)について、ぶどう膜炎診療ガイドラインおよびTNF阻害薬使用指針に基づき解説する。
軽度の前房内炎症を伴う急性・片側性・再発性の眼圧上昇を特徴とする疾患。1948年にポスナーとシュロスマンが報告。CMVとの関連が強く示唆されており、発作を繰り返すと続発緑内障のリスクがある。
ま行
6件非感染性ぶどう膜炎に対して使用される代謝拮抗型免疫抑制薬。IMPDHを選択的に阻害してリンパ球増殖を抑制し、副作用プロファイルが良好なステロイド節約薬として位置づけられる。
脈絡膜上腔(強膜と脈絡膜の間の空間)に薬剤を直接投与する新しい薬物送達技術。非感染性ぶどう膜炎に伴う黄斑浮腫の治療に唯一FDA承認されたトリアムシノロンアセトニド脈絡膜上腔注入を中心に、手技・有効性・安全性を解説する。
眼サルコイドーシスの組織学的診断における結膜生検の診断能・手技・適応を解説。IWOS診断基準や最新の治療戦略も示す。
非感染性ぶどう膜炎に対して最も広く使用される免疫調節薬。葉酸代謝拮抗作用を持つ代謝拮抗薬で、ステロイド節約療法の第一選択薬として世界的に使用される。
がん免疫療法に用いられる免疫チェックポイント阻害薬(ICI)によって生じる眼・眼窩の免疫関連有害事象。ドライアイ・ぶどう膜炎・眼窩筋炎・網膜血管炎など多彩な病態を呈する。
眼炎症に対する免疫調節療法(IMT)は、ステロイド抵抗性・依存性の非感染性ぶどう膜炎において視力を守るための重要な治療戦略であり、従来型薬から生物学的製剤まで多彩な選択肢がある。
や行
1件ら行
4件マダニを介してBorrelia属スピロヘータが感染する多臓器感染症。3つの病期に分かれ、眼症状は第1病期の結膜炎から第2・3病期のぶどう膜炎・角膜炎・脳神経麻痺まで多彩。日本ではシュルツェマダニ・ヤマトマダニが媒介し、北海道を中心とした北日本が流行域。感染症法四類感染症。
抗CD20モノクローナル抗体リツキシマブは、B細胞を標的とする生物学的製剤であり、難治性の非感染性ぶどう膜炎に対して使用される。アダリムマブやインフリキシマブに次ぐ第三の選択肢として国際的に位置づけられている。
リフトバレー熱ウイルス(RVFV)による眼合併症の解説。黄斑網膜炎を中心とする後眼部病変が特徴的で、感染者の0.5〜15%に眼症状を生じ、重症例では永久的な視力喪失に至る。
A群β溶血性連鎖球菌感染後に免疫介在性の機序で発症する稀なぶどう膜炎。主に小児に発症し、両眼性の非肉芽腫性前眼部ぶどう膜炎を呈する。