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Infiltrazione oculare leucemica (Leukemic Ocular Infiltration)

白血病は白血球系あるいはそれより上位の造血幹細胞のクローン増殖による悪性腫瘍であり、全身に細胞浸潤による病変を引き起こす。眼内浸潤には、白血病細胞による直接浸潤による病態と、貧血・低酸素・血栓性血小板減少・血液粘稠性亢進・免疫抑制などの血液変化による間接的な病態がある。

白血病は臨床的に非リンパ性とリンパ性に大別され、各々が急性と慢性に分けられる。眼所見は急性にみられやすい。白血病網膜症は全白血病患者の約70%にみられ、急性・慢性白血病の両者に発生するが、特に急性白血病の再発時に多くみられる。眼底所見は白血病の活動性を反映する診断的指標となり、臓器再発が疑われる場合は数週間〜数か月での骨髄での再発が予測されるため血液内科的再精査が必要となる3)

眼内浸潤は以下の5つの病態に分類される。

カテゴリ代表的所見特徴
白血病網膜症Roth斑・出血・静脈拡張最多、全患者の約70%
前眼部浸潤偽前房蓄膿・コルクスクリュー様血管ぶどう膜炎仮面症候群
視神経浸潤Edema papillare, diminuzione dell’acuità visivaFrequente nella LLA pediatrica, richiede intervento urgente
Infiltrazione orbitariaProptosi, disturbi della motilità oculareAccompagnata da dolore oculare
GVHD関連ドライアイ・角膜障害移植後長期管理が必要

成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)に伴う眼内浸潤はHTLV-1関連眼合併症として位置づけられ、ぶどう膜炎診療ガイドラインでも言及されている7)

Q 眼の症状から白血病が見つかることはあるか?
A

あります。眼底所見(網膜出血・Roth斑)が白血病の初発徴候として現れた症例が複数報告されています3)。原因不明の両眼性網膜出血や偽前房蓄膿では血液内科への紹介が必要です。眼科と血液内科の連携が診断の遅れを防ぎます。

多くの患者は初期には無症状であることが多い。以下の状況で症状が現れる。

  • 視力低下:黄斑部への出血・浸潤・視神経浸潤により生じる
  • 視野欠損:周辺部虚血や視神経乳頭浮腫を伴う場合
  • 飛蚊症:硝子体出血を生じた際
  • 眼球突出・眼痛:眼窩内浸潤が生じた際

一次性病変(直接浸潤)

白血病細胞の網膜・硝子体への直接浸潤による変化。

網膜浸潤巣、硝子体内細胞浸潤、視神経浸潤が含まれる。血液異常が比較的軽度でも生じうる。

前眼部では偽前房蓄膿・コルクスクリュー様血管・角膜輪部浸潤・続発緑内障を認める。

二次性病変(血液変化)

貧血・血小板減少・過粘稠度など血液異常に起因する変化。

Hb 4.6 g/dL以下の高度貧血、Plt 8,000/μL以下の血小板減少3)4)、WBC 200,000/μL以上の超高白血球症が主なリスク因子となる1)

Roth斑・多発性出血・静脈拡張・綿花様白斑が生じる。

白血病細胞の網膜血管周囲への浸潤により血管閉塞機転が生じ、以下の所見を呈する。

所見特徴
静脈拡張・蛇行(ソーセージ様変化)最多。口径不同を伴う
Roth斑中央に白点を伴う網膜出血。特徴的所見
網膜出血(多層性)火炎状〜ドーム状
綿花様白斑毛細血管閉塞。予後不良を示唆
血管白鞘化血管壁への浸潤
隆起病変白血病細胞浸潤による
新生血管著しい虚血時に出現

WBC 200,000/μL以上の超高白血球症では網膜周辺部の虚血および新生血管形成が認められることがある1)CRVO様の像を呈する例も報告されている2)

視神経浸潤は急性白血病の最大18%、慢性白血病の最大16%で発生する6)。92例のレビューでは急性リンパ性白血病(ALL)での発症が最も多く、次いでCLL・AML・CMLの順であった6)。視神経への直接的細胞浸潤は小児急性白血病(ALL)に特に多いとされる。

視神経は血液脳関門(BBB)・血液網膜関門(BRB)に守られた「sanctuary site(逃避場所)」であり、全身化学療法が奏効していても視神経病変が残存・進行することがある。予防的な髄腔内化学療法を受けた患者であっても、依然として再発およびLONのリスクがある。

乳頭腫脹の機序には3つが関与する:(1)脳圧亢進によるうっ血乳頭、(2)白血病細胞の直接浸潤による循環障害、(3)血液粘稠度亢進による虚血性変化。篩状板より乳頭寄りの浸潤では視力は正常〜軽度低下にとどまることがあるが、篩状板より中枢側の浸潤では高度視力低下を呈する7)

眼窩内浸潤・球後出血では眼瞼浮腫・眼瞼下垂・眼球突出・眼球運動障害・眼痛が生じる。まれに涙腺にも浸潤する。

  • 網膜下液(SRF)・網膜内液(IRF):OCTで滲出性変化として検出される2)
  • 深層毛細血管叢(DCP)の血管密度低下:OCTAで確認可能2)4)。DCPはSCPより灌流圧が低く影響を受けやすい
  • 外層網膜障害(EZ loss):楕円体帯消失を示す例がある4)
Q 白血病ではどのような見え方の変化が起こるか?
A

黄斑部に出血や浮腫が及ぶと中心視力が急激に低下します。周辺部病変が主体の場合は自覚症状が乏しいことがあります。視神経乳頭浮腫を合併すると視野の中心部が暗くなる(中心暗点)場合もあります。偽前房蓄膿や眼球突出が生じた場合は眼痛・羞明が現れることがあります。

白血病の眼内浸潤の発症には、血液学的異常が複合的に関与する。白血病の型によって眼合併症の出現頻度・パターンが異なる。

白血病サブタイプ視神経浸潤頻度眼合併症の特徴
急性リンパ性白血病(ALL)最多6)小児に多い、視神経浸潤が特徴的、CNS再発が問題
慢性リンパ性白血病(CLL)次位6)緩徐進行。眼内浸潤は少ない
急性骨髄性白血病(AML)第3位6)眼窩緑色腫(granulocytic sarcoma)を生じることもある
慢性骨髄性白血病(CML)第4位6)leukostasis網膜症の報告例あり2)

主要リスク因子:

  • 超高白血球症(WBC >200,000/μL):leukostasisによる網膜虚血1)2)
  • 高度貧血(Hb 4.6 g/dL以下):酸素供給低下による出血・白斑4)
  • 高度血小板減少(Plt 8,000/μL以下):出血傾向増大3)4)
  • 免疫抑制状態:CMV網膜炎等の日和見感染リスク
  • 移植後GVHD:T細胞による眼表面組織攻撃

眼所見は疾患の全身的治療開始や予後の指標となる。眼科の診断的役割は重要であり、臓器再発が疑われる場合は数週間〜数か月での骨髄での再発が予測されるため、血液内科的再精査が必要となる。

  • 末梢血液検査(CBC):白血球数・貧血・血小板減少の把握。眼底所見と血液検査値の相関を評価する1)3)
  • 骨髄生検・フローサイトメトリー:白血病確定診断・分類に必須1)3)
  • 末梢血塗抹標本:芽細胞・アウエル小体の検索
  • 散瞳眼底検査:細隙灯顕微鏡・間接倒像鏡で全周の眼底を評価する
  • 細隙灯検査:前眼部浸潤(偽前房蓄膿・角膜輪部浸潤・コルクスクリュー様血管)を評価する
  • OCT:SRF・IRFの定量、外層網膜障害の評価に有用2)4)
  • 広角蛍光眼底造影(UWFA):網膜周辺部の無灌流域・新生血管を検出する2)
  • OCTA:非侵襲的に表層・深層毛細血管叢の血管密度を評価できる2)4)。症状出現前の早期変化の検出にも有用
  • MRI(眼窩・脳):視神経・眼窩浸潤の評価。視神経の造影効果・肥厚が見られることがあるが、陰性でもLONを除外できない

視神経浸潤(LON)が疑われる場合は、徹底的かつ緊急の眼科的・腫瘍学的評価が必要である。

  • 腰椎穿刺(CSF細胞診+フローサイトメトリー):CSF中の白血病芽細胞(5/μL超)で診断。FCM免疫表現型解析は最大100%の感度・特異度でリンパ芽球を検出可能
  • 視神経生検:重度視力障害で予備検査が結論に至らない場合に検討。眼窩経由アプローチが頭蓋内アプローチより優先されることがある
  • Roth斑:感染性心内膜炎・貧血・糖尿病でも出現するため、原因疾患の鑑別が必要
  • 偽前房蓄膿:虹彩炎・ぶどう膜炎との鑑別が必要。全身の白血病の既往・活動性が鍵となる
  • 続発緑内障:線維柱帯浸潤による緑内障と他の続発緑内障の鑑別を要する
Q 原因不明の網膜出血があった場合、どのような検査を受けるべきか?
A

両眼性の多発網膜出血やRoth斑が認められる場合は、血液内科への紹介が必要です。CBC(末梢血算)と末梢血塗抹標本の確認が最初のステップとなります3)。偽前房蓄膿を認める場合も白血病による前眼部浸潤を疑い、全身的な評価が必要です。眼科と血液内科の連携が診断の遅れを防ぎます。

治療は白血病の型と重症度、眼症状の程度に応じて選択される。全身化学療法が基本であり、眼底所見は多くの場合全身治療への反応に伴って改善する。全身的化学療法は眼局所に到達しにくく、放射線療法を併用することもある。

全身化学療法

CML:チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が第一選択。Dasatinibで網膜症改善の報告あり2)

AML:ダウノルビシン+シタラビン(DA療法)が標準。

ALL:寛解導入療法。CNS再発予防として髄腔内化学療法を施行する。

CEL:Imatinibが有効とされる3)

補助的減量:HydroxyureaによるWBC急速減少1)3)

眼局所治療

放射線療法(網膜症・前眼部):虹彩浸潤・白血病網膜症・続発緑内障に対しては2.5 Gy×5日間で寛解するとされる。

放射線療法(視神経浸潤):視力低下をきたす場合は7〜20 Gyが用いられる。眼窩放射線2000 cGy(1〜2週間)と髄腔内化学療法の併用が視神経浸潤の治療主軸。

光凝固術:著しい網膜虚血に対して施行。

硝子体手術(PPV:非吸収性大量出血に対して段階的施行4)

Dexamethasoneインプラント:嚢胞様黄斑浮腫(CME)に有用4)

Leukapheresis(白血球除去療法):WBC 200,000/μL以上による急性視力障害に対し、体外循環で白血球を選択的に除去する。ASFA(米国血液アフェレーシス学会)グレード2Bの推奨1)。迅速な視力回復が期待できるが、根治療法ではなく化学療法への橋渡しとして位置づけられる。

白血病型第一選択薬視力改善の目安
CMLDasatinib等TKI数週〜数か月
AMLDA療法(ダウノルビシン+シタラビン)寛解後に改善
ALL寛解導入療法+髄腔内化学療法CNS再発に注意
CELImatinib有効例あり
Q leukapheresis(白血球除去療法)とはどのような治療か?
A

血液を体外循環させて白血球を選択的に除去する治療法です。超高白血球症(WBC >200,000/μL)による緊急視力障害に対し、化学療法の効果が現れるまでの橋渡しとして用いられます1)。ASFAではグレード2Bの推奨となっています。

Q 白血病が寛解していても視神経に影響が出ることがあるか?
A

全身・骨髄が寛解状態でも視神経がCNS再発部位となることがあります。視神経はBBBおよびBRBにより治療薬の浸透が妨げられる「sanctuary site」であるため、化学療法・画像診断・CSF検査がすべて陰性であっても浸潤が生じうることがあります6)

白血病の眼内浸潤の発症機序は大きく一次性と二次性に分けられる1)

白血病細胞が網膜血管・実質・硝子体に直接浸潤し、局所的な組織障害を引き起こす。白血病細胞の網膜血管周囲への浸潤により血管閉塞機転が生じ、網膜静脈の拡張・蛇行・虚血へと至る。

視神経への波及経路は以下の通りである:

  • 軟膜からの進展:軟膜中隔(pial septae)および血管周囲腔を介して軟膜から視神経へ波及する
  • 神経周膜・神経内膜への進展:神経周膜(perineurium)および神経内膜(endoneurium)への浸潤が脳の表層・脳神経へと拡大する
  • 血管周囲への蓄積:白血病細胞が視神経内の血管周囲に蓄積し、血流を阻害する
  • 軸索輸送の停滞:軟膜中隔への浸潤が軸索輸送停滞(axoplasmic flow stasis)を引き起こし、最終的に脱髄(demyelination)を招く

貧血・血小板減少・過粘稠度の3因子が複合的に作用する。

白血球停滞(leukostasis):WBC 200,000/μL以上で白血球が網膜毛細血管を物理的に閉塞し、網膜虚血・出血を招く2)。深層毛細血管叢(DCP)は表層毛細血管叢(SCP)と比べて灌流圧が低く、白血球停滞の影響を受けやすい。治療後もDCPの血管密度は回復しにくく2)、これが長期的な視力予後に影響する。

外層網膜障害(EZ loss)は、慢性的な虚血による光受容体障害を反映していると考えられる4)

免疫抑制状態による日和見感染(CMV網膜炎・ヘルペス性角膜炎等)が生じやすい。大量化学療法・放射線療法・造血幹細胞移植によりさまざまな眼合併症が生じる。BBBおよびBRBが治療薬の視神経・眼内への浸透を妨げることが、白血病細胞の不完全根絶の根本的な原因となる。

7. 造血幹細胞移植後の眼合併症(GVHD関連)

Sezione intitolata “7. 造血幹細胞移植後の眼合併症(GVHD関連)”

近年、造血幹細胞移植治療後の長期生存者は増加しており、移植後の眼科合併症の管理が重要性を増している。

移植片対宿主病(GVHD)に関連する眼合併症のうち、ドライアイが最も多く、難治例では角膜融解・穿孔に至ることもあり、厳重なドライアイ管理が必要である。

  • Occhio secco: la complicanza più frequente. Combina riduzione della secrezione lacrimale e aumento dell’evaporazione del film lacrimale.
  • Disfunzione delle ghiandole di Meibomio (MGD): infiammazione e ostruzione delle ghiandole di Meibomio che compromettono lo strato lipidico del film lacrimale.
  • Occlusione spontanea del punto lacrimale: la fibrosi da GVHD può coinvolgere il punto lacrimale.
  • Formazione di pseudomembrane congiuntivali: reazione infiammatoria dell’epitelio congiuntivale che porta alla formazione di pseudomembrane.
  • Calcificazione, assottigliamento, perforazione e neovascolarizzazione corneale: nella GVHD grave, il danno si estende fino allo stroma corneale
  • Accorciamento del fornice congiuntivale, simblefaron e fibrosi sottocongiuntivale: complicanze oculari avanzate della GVHD
  • Cataratta: causata da radioterapia, uso prolungato di steroidi o chemioterapia
  • Episclerite: compare come parte della reazione immunitaria post-trapianto
  • Retinite da CMV: importante come infezione opportunistica in stato di immunosoppressione
  • Cheratite erpetica: riattivazione in stato di immunosoppressione

Il follow-up oftalmologico post-trapianto richiede una combinazione regolare di valutazione dell’occhio secco (test di Schirmer e misurazione del BUT), esame con lampada a fessura ed esame del fondo oculare.

Jamshidi et al. (2025) hanno riportato che, in casi di retinopatia leucemica, l’OCTA è in grado di rilevare una riduzione della densità vascolare nel plesso capillare profondo prima della comparsa clinicamente evidente della retinopatia 4). L’OCTA ha il potenziale come strumento per la diagnosi precoce di lesioni retiniche asintomatiche nei pazienti leucemici.

Jamshidi et al. (2025) hanno riportato un caso di retinopatia leucemica grave trattato con vitrectomia graduale 4). È stata dimostrata anche l’efficacia dell’impianto di desametasone (Ozurdex) per l’edema maculare cistoide (CME) residuo post-operatorio, con miglioramento dell’acuità visiva 4). La combinazione di intervento oculistico e terapia sistemica potrebbe contribuire a migliorare la prognosi.


  1. Leong S, Do T, Shodiya M, Lee J. Acute vision loss due to CML leukemic retinopathy reversed with leukapheresis. Clin Case Rep. 2023;11(6):e7441. doi:10.1002/ccr3.7441. PMID:37273676; PMCID:PMC10238709.
  2. Lim J, Kim I, Sagong M. Leukostasis retinopathy as the first sign of CML with severe hyperleukocytosis. Korean J Ophthalmol. 2023;37(3):266-269.
  3. Beketova T, Mordechaev E, Murillo B, Schlesinger MD. Leukemic Retinopathy: A Diagnostic Clue for Initial Detection and Prognosis of Leukemia. Cureus. 2023;15(12):e50587. doi:10.7759/cureus.50587. PMID:38222198; PMCID:PMC10788118.
  4. Jamshidi F, Boyce TM, Christopher Bowen R, Culver Boldt H, Binkley EM. Surgical management of a case of severe leukemic retinopathy. American journal of ophthalmology case reports. 2025;39:102417. doi:10.1016/j.ajoc.2025.102417. PMID:40955320; PMCID:PMC12433482.
  5. Madani A, et al. Leukemic optic neuropathy: a case series and review of the literature. J Neuroophthalmol. 2010;30(4):370-374.
  6. Mateo J, Rodriguez-Galietero A, Aviñó JA, et al. Optic nerve infiltration by acute lymphoblastic leukemia in adults. Eur J Ophthalmol. 2003;13(7):663-665.
  7. 日本眼炎症学会ぶどう膜炎診療ガイドライン作成委員会. ぶどう膜炎診療ガイドライン. 日眼会誌. 2019;123(6):635-696.

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